|
読売 2022年3月1日
陸上自衛隊は1日、米欧やアジアなど計6カ国の軍とサイバー攻撃の対処能力を競う「サイバー防護競技会」をオンラインで開催した。ロシアのウクライナ侵攻でも軍事作戦に先行してサイバー攻撃が発生。安全保障上の新たな懸念として浮上している従来型の戦闘とインフラ網の寸断や世論工作を組み合わせた「ハイブリッド戦」への対応を強化する狙い。
東京都新宿内のホテルであった開会式には、各国の在日大使館の駐在武官が参加。フランス陸軍のニコラ・ピエルソン中佐は「サイバーは全ての作戦で武器とみなされ、不安定化活動を可能にする。同盟国などとの訓練は重要だ」と指摘。陸自の足立吉樹指揮通信システム・情報部長は「同じ意思を持つ国の協力体制を構築したい」と述べた。
陸自によると、陸自でサイバー関連の教育を担う通信学校(神奈川県・久里浜駐屯地)が攻撃の状況を設定する役となり、リモート参加の各国が事態の内容分析や防御策を出して競技。各国間の技術動向の情報共有も目的としている。
競技会には、米国、オーストラリア、フランス、インドネシア、フィリピン、ベトナムの6か国と、自衛隊のサイバー関連部隊などから計22チームの66人が参加。主催者側が演習用のサーバーに攻撃を仕掛け、3人組の各チームが被害状況を分析し、解決策をまとめるなどして対応力を競った。
陸上幕僚監部指揮通信システム・情報部長の足立吉樹陸将補は「サイバー攻撃に対応するには、同盟国などとの連携が必要だ。競技会での情報共有や切磋琢磨せっさたくまを通じて能力強化を図りたい」と語った。
|